最近、人気の五島列島・福江島のジン、GOTOGIN(ゴトジン)を飲んでみた。
かなり人気らしく、通常購入だと2ヶ月待ちとのこと。 ただ、毎月届く定期便を申し込むとすぐ届く。 送料も無料で、今月は定番のGOTOGIN the origin、来月は試験蒸溜ジンが届くので来月も楽しみ。
GOTOGINを造る五島つばき蒸溜所は、福江島にできた比較的新しい蒸溜所。 椿をキーボタニカルにして、島の風景や空気をジンで表現しようとしているのが面白い。


福江島には、12年前に五島カントリークラブをラウンドするために訪れたことがある。
その時は島内を一周しながら教会も巡っていて、自分にとってはかなり思い出深い島だ。だから今回このジンを飲んで、ただ新しいクラフトジンを試したというだけではなく、昔見た福江島の風景が少し重なってきたのがよかった。
原材料も面白い。
GOTOGIN the originは、 ジュニパーベリー以外に、椿の実、つばき茶、椿油搾り粕、ナツメグ、リコリス、アンジェリカ、柚子、カカオニブ、アーモンド、紅茶、シナモン、山椒、レーズン、ラズベリー、カルダモン、コリアンダーの17種類のボタニカルをそれぞれ個別に蒸溜し、複数の原酒をブレンドして仕上げているとしている。さらに今回18種類目としてヤマモモも追加されたようだ。ジュニパーを土台にしながら、島らしい素材を重ねて香りを組み立てているのが特徴だ。
実際に飲んでみると、いわゆるキリッとしたドライジンではなく、いい意味でウェットなジン。 たぶん椿由来のやわらかさと、島の水がそう感じさせるのだと思う。
ただ、やわらかいからといって個性に走りすぎたジンではない。
そこがこの一本の一番いいところだと思う。ボタニカルの構成だけ見るとかなり独特なのに、味わいとしては奇をてらわない。ジュニパーの芯はきちんとあり、その上に五島らしい香りが素直に重なっている。クラフトジンらしい個性はあるのに、飲み口はあくまで正統派。要するに、美味しかった。


2026年4月
2か月目の2026年4月に届くGOTOGINはGOTOGIN 試験蒸溜 Oと案内されていた。
通常のGOTOGIN originalは、キリンの富士御殿場蒸溜所で33年間ウイスキーを造ってきた鬼頭英明さんがブレンダーとして担当しているらしいが、今回は2025年4月に五島つばき蒸留所に入社した大橋優陸さんが、初めてブレンディングを担当したジンだそうだ。
大橋さんも酒類メーカーに15年勤務し、生産現場や商品開発を担当してきた実績を持っているので、もちろん素人ではない。
その大橋さんの頭文字「O」を取って、「試験蒸留 O」と名付けられたそうだ。


ボトルには大橋さんの手書きメッセージが添えられていたが、まずは先入観なしに楽しんでみることにした。
香りを嗅ぐと、どことなく雨をイメージする香りがした。
ストレートで飲むと、通常のGOTOGIN originalはいい意味でウェットさを感じさせるジンだったが、今回の試験蒸留 Oはそれよりややドライな印象がある。
そして、どこかにうっすらとアジアの香りがする。

なんだろうと思い、メッセージを読んでみた。
2026年4月。私が初めてブレンディングを担当した一本をお届けします。商品は「試験蒸留 prototype - O」です。
GOTOGINが大切にする”風景のアロマ”に、「春の五島」という季節の切り口で向き合いました。
4月の五島は、椿からバトンを受け取った山桜や菜の花、シロツメクサが咲き誇り、足元ではヨモギや蕗の若い緑が力強く芽吹いています。
そんな島が最も色づく瞬間を、月桃、タラゴン、エルダーフラワー、そして五島産のいくりを用いて表現しました。
このアジアの香りがするのは月桃なんだと気が付いた。
月桃は、沖縄に移住してからお気に入りのボタニカルになった香りが特徴のある植物である。
タラゴンが何か知らなかったので調べてみると、キク科ヨモギ属のハーブで、アニスに似た香りがあるらしい。いくりはスモモのことだそうだ。
なるほど。
アニスやヨモギっぽい青さの中に月桃が混じることで、どこかにアジアっぽさを感じたのだとわかった。
五島の春を表現したジンのはずなのに、私は、香りの奥に、沖縄や南の島の空気をうっすら感じた。
この少し不思議な感じが面白い。来月のGOTOGIN 試験蒸溜 Nも今から楽しみだ。













