中目黒にある聖林館のピッツァが好きである。
初めて食べたとき、ピッツァという食べ物はこんなにもシンプルで、こんなにも力強いものなのかと驚いた。
その聖林館で修業し、沖縄で開業したのが那覇の名店「BACAR(バカール)」である。
私が沖縄に移住した直後は、このバカールにもよく通っていた。那覇で本格的なピッツァが食べられる、お気に入りのピッツェリアだった。
ただ、最近はアラカルトで気軽にピッツァを注文するスタイルではなく、イタリアンのコース営業になっている。
そんなこともあり、バカールに通うことがなくなってしまった。
ピッツァは、もう少し日常に近い食べ物であってほしい。
そんな中で知ったのが、那覇・壺屋にできた「cobb」である。
このcobbは、バカールでNo.2としてピッツァを焼いていた松本力さんが開いたピッツェリアだという。
場所は那覇市壺屋1-7-18。営業時間は16:30〜22:00、ラストオーダーは21:00。生地がなくなり次第終了で、水曜定休。予約制ではなく、来店順に案内するスタイルのようだ。
那覇でまた気軽にピッツァを食べられる場所ができたことが、素直に嬉しい。
平日の月曜日の開店10分前に訪れると数名がすでに並んでいた。


運よく1巡目で入店できた。聖林館と同じく、マルゲリータとマリナーラのみ。マルゲリータをオーダー。
松本さんのピッツァ生地の扱い方は、とにかく丁寧で繊細である。
生地を伸ばす所作を見ているだけで、この人は本当に生地を大切に扱っているのだとわかる。


焼き上がったマルゲリータは、生地の香ばしさ、トマトの酸味、チーズのバランスがとてもよかった。
この日、私の中で沖縄No.1のピッツェリアはcobbに更新された。

美味しかったので、数日後にまた訪れた。今度はマリナーラを食べた。
マルゲリータもマリナーラも、どちらも完成度の高い一枚だった。
コースではなく、ピッツァを食べに行く店。
ピッツァを一枚食べて、満足して帰る店。
このまま、ピッツァ一本で勝負してほしい。


ちなみに店名のcobbは、松本さんの名前の「力」からチカラコブを連想し、cobbにしたらしい。













