基隆での食べ歩きのメインは鼎邊銼という一風変わった麺。
しかし、麺と呼ぶのは適切ではないかも。
日本で麺といえば、粉をこねて細長く加工したものを指しますが、中国では「麺」の原料は小麦粉。
鼎邊銼の原料は米なので麺といういい方は正式ではなかったり。
米を原料とする加工物は中国語で「粉」というのですが、日本でビーフンと呼ばれる細い米の麺は中国語では「米粉」と書きます。
鼎邊銼は米が原料なのですが細い長い「米粉」の形状ではないので「鼎邊銼」という名の「粉」なのです。
※ちなみにきしめんみたいなライスヌードルは「河粉」と呼んだりします。
どのように変わっているかというとその形状、わかりやすく言えば分厚いワンタンの皮がくるりと丸まっているのです。
どんなものか写真でみてもらうほうがわかりやすいのでこんな感じ。
福建省福州で食べられている「粉」で、福建省では鼎辺糊と呼ばれています。
作り方はお湯の入った鍋のふちに米で作った生地を張り付けてゆでて作るようで、
鼎邊銼の「鼎」は大鍋、「邊」は鍋のふちという意味なので作り方から名付けられたのがわかります。
鼎邊銼は基隆以外でも食べれます(昨晩、台北市内で魯肉飯を食べた金峰魯肉飯のもう1つの看板メニューが鼎邊銼)が基隆の夜市では2軒の老舗が味を競いあうようになり、いつしか、基隆の名物になったようです。
今回、私が食べたのは、その老舗のうちの1軒「邢記鐤邊銼」
(刑記鼎邊銼と紹介されていることもあります)
創業70年ほど経っているようです。もう一軒の向かいのライバル店の「呉家鼎邊銼」は創業100年を過ぎてるみたい。
こちらが鼎邊銼。
干しエビやイカ、シイタケなどを煮込んだスープにガーリックチップ、セロリ、ニラをちりばめて完成。
このスープが素晴らしいのです。
あっさりとしていて旨味がたっぷり出ているスープにセロリの爽やかな香りとガーリックとニラの風味。
それにモチモチ、チュルンとした生地。
あっという間に完食。
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刑記鼎邊銼
電話番号:886-2-24260043
住所:基隆夜市廟口小吃 27番の店
コメント
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