ニャチャン最終日の朝食は、街の中心部にある人気店「Bánh Căn 97」へ。
前日に食べたローカルなバインカンの店は住宅街の外れにぽつんとある雰囲気だったが、こちらは観光客も歩く通り沿いで、看板もはっきりと掲げられているので迷わずここが“97”だとわかる。

バンカンは、米粉のゆるい生地を素焼きの小さな型に流し込み、炭火でふっくら焼き上げる中南部名物のスナックである。外側はカリッと香ばしく、中はもっちりとした食感。その上に海老やイカなど好みの具をのせて焼き、ヌクマムと青ねぎ、刻み青マンゴーを合わせたタレにつけて食べるのがニャチャン流である。


ここではThập Cẩm / タップカムと書かれたミックス盛りを注文した。
大ぶりの海老に、イカ、小さなシジミのむき身などがそれぞれのバンカンの上にのり、山のように積み上がってやってきた。
焼きたてをタレに沈めると、衣がじゅわっとスープを吸って、炭火の香りと海の旨味が一度に口の中で弾ける。
「Bánh Căn 97」はニャチャンでも評判の店で、バインカンは表面が黄金色に色づくまでしっかり焼き込みつつ、中は柔らかさを残した仕上げが特徴。

昨日の庶民的な路地裏バインカンと、中心部の人気店「Bánh Căn 97」。
同じ料理でも、場所と店が変わるだけで雰囲気も味わいも少しずつ違ってきて面白い。



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