ホーチミンでのランチ。
部下がベトナム独自の食文化のコムチャイ屋に連れて行ってくれた。

ベトナムでは「Cơm Chay(コムチャイ)」と呼ばれる「精進ごはん」。
仏教の文化が生活に根付いているこの国では、月の1日と15日(旧暦)に肉を断つ人が多い。
完全なベジタリアンでなくても、その日だけ菜食にするのは珍しくない。
ちなみにChayのaがáになるとCơm Cháyになり、おこげ料理の意味になる。

店に入ると、料理がずらりと並ぶ。ビュッフェ形式。
日本の精進料理のような静かな懐石ではない。もっと日常的で、もっと庶民的だ。


揚げ豆腐、きのこ炒め、青菜、野菜の煮込み、大豆ミートの肉風料理。
見た目は肉料理に近いものも多いが、すべて植物性。
好きなものを皿に盛り、ごはんと一緒にいただく。
価格は驚くほど安い。肉がないのに、物足りなさは感じない。

戦争と貧困の歴史を経て、野菜中心の食文化が自然と根付いた国。そこに仏教の思想が重なった。
だから特別な料理ではなく、「普通の昼ごはん」なのだと思う。



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