海と大地が造り上げたペブルビーチの美

[Pebble Beach Golf Links/ペブルビーチ・ゴルフリンクス ]
07.米国ゴルフ
07.米国ゴルフ

ランチョカナダでティーオフする直前にペブルビーチの関係者から電話。

13時に一人だけなら空きができたので、プレイできるという吉報が。

ランチョカナダで4ホールラウンドしてJさんに車を飛ばしてもらい、いざペブルビーチに!

今回の滞在中のラウンドは、半分諦めていたので突然降って沸いたような幸運。

ペブルビーチに近づくにつれ、気分が高揚していくのがわかります。

しかも前日までの曇り、雨の天気とは打って変わって快晴。

前日、曇り空の中、ハーフだけでもラウンドしようかなと思わず、数%のチャンスにかけてよかった~

同伴プレイヤーは、葉巻が似合うセレブな一人の白人とリタイヤして友人二人でのんびりゴルフに来た初老の二人組の白人の中におのぼりさん状態でコースの写真を撮影しまくる日本人の私という組み合わせ。

ペブルビーチの素晴らしい風景に興奮してラウンド中に170枚弱もの写真を撮影してしまいました(笑)

いつものラウンドでは40枚弱なので、いかに高揚していたかわかりますね。

そしていよいよティーオフです。

ティーはブルー、ゴールド、ホワイト、レッドとあり、私はゴールドティーからティーオフ。

開場は1919年。

ペブルビーチはジャック・ネビルとダグラス・グラントのアマチュアゴルファーが共同で設計したコース。あまり聞いたことのない名前ですが、これはペブルビーチを開発したサミュエル・モースがコース設計の第一人者であったC・B・マクドナルドに設計を依頼したのですが、断られたのでモースの部下のネビルを担当させたというのが理由のようです。

そんな無名の設計家が設計したコース。その後も全米オープンが開催されるたびに手を加えられていっていますが、この最高のロケーションを活かした土台を造った二人の功績は素晴らしいと思います。

18番ホールは私の愛読書の「THE 500 WORLD’S GREATEST GOLF HOLES」のThe Eighteenに、7番ホールはThe One Hundredに、8番ホールはThe Five Hundredに選ばれています。

1番ホール 345ヤード パー4

スタートホールは右ドッグレッグのパー4

今までのラウンド中で最高にワクワクしたティーオフのタイミングでした。

2番ホール 460ヤード パー5

距離の短いパー5。全米オープンではパー4になっていました。

グリーン手前にはバンカーが横切っています。

グリーンから隣の3番ホールを見た風景。

3番ホール 337ヤード パー4

左ドッグレッグのパー4

4番ホール 308ヤード パー4

フェアウェイ手前にバンカーが横切っていてやや打ち上げのパー4

左前方を見ると6番ホールが見えました。

こちらはフェアウェイ手前を横切っているバンカーから17番ホール方向を見た風景

フェアウェイ手前のバンカーは結構、深かったです。

フェアウェイの真ん中にもバンカーが。

振り返って海を見ると17番ホールが見えました。 

こちらは二打目の高低差が有名な6番ホール。

5番ホール 142ヤード パー3

崖越えのパー3。

 このホールは1998年にジャック・ニクラス設計で新設されたホールで以前はこのホールの左側に打ち上げのパー3がありました。この場所だけずっと用地の買収ができなかったのがついに買収ができたために海沿いのホールに変更したようです。

グリーン左側から海をみた風景。

フロントティーから6番ホールを見た風景。

 振り返ると17番ホール。その奥には18番ホールが見えます。

 

6番ホール 484ヤード パー5

右には海が続き、二打目が強烈な打ち上げになっているパー5

このホールからいよいよペブルビーチの本領発揮です。

以前、リー・トレビノはこのホールに来てこんなことを言ったようです。

「This here is a pivotal hole. If you’re five over par when you hit this tee, it’s the best place in the world to commit suicide.」

直訳すると

「ここは重要なホールだ。もし、君がこのティーに来た時に5オーバーなら、ここが自殺するのに世界で一番適した場所になるだろう。」

という意味でしょうか。

お気楽ゴルファーの私はそんな暗い気持ちにもならず、天国にいる気分。

ある意味、昇天してるのか?

二打目は高低差が10m以上もあります。

こちらはフェアウェイから右の海をみた風景。

葉巻の紳士は海にボールが入ったようです。

初老の二人組の一人の方は左側のほうにショット。

山の上からコースを見下ろした風景。

コースの左には長いバンカーが。

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グリーン上から海をみた風景。左下にはシグネチャーホールの7番ホールのグリーンが見えます。

右を向くと7番ホールのティーインググラウンド。

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左を向くと9番ホール、10番ホールが見渡せます。

初老の二人組の一人はこのホール、ギブアップ。ギブアップしていてもニコニコ。

海と大地が造り上げたこの絶景に、スコアなんて気にせずにみんな、笑顔でのラウンドが続きます。

みんなニコニコ、至福のラウンドが続くペブルビーチゴルフリンクス。

いよいよペブルビーチのシグネチャーホールと言われている7番ホール、8番ホールです。

8番から9番、10番と続くホールは、オーガスタのアーメンコーナーに習い、すぐそばのカーメルの町の名前を用い、しばしばカーメルヘルと呼ばれています。

人によっては6番ホールからをそう呼んだりするようです。

一打一打が生活のかかるプロからするとカーメルヘルですが、いくつ叩いても関係のないお気楽ゴルファーの私にとってはまさにこの景色はカーメルヘブン。

7番ホール 97ヤード パー3

打ちおろしのパー3

有名すぎるホールですので説明はいらないぐらいですが、このホール、バックティーでも106ヤードしかありません。

6番ホールのグリーン奥からみた7番ホールのグリーン

距離は短いですが、小さなグリーンにグリーンの手前と両サイドにはガードバンカー。

アゲインストの風が強い日はジャック・ニクラスでも3番アイアンを持ったことがあるという名物ホール。

この日は軽いアゲインスト。クラブ選択に悩みます。もしオーバーしたらどうしようとかいろいろ考えた末に、握ったアイアンはPW。

結果は手前のバンカーに。

グリーン左側から8番ホールのティーインググラウンド(バックティー)方向をみた風景。

8番ホールのレギュラーティーから7番ホールのグリーンを見下ろした風景。

先ほどの6番ホールでギブアップした二人組の初老の一人はピンの上につけたのですが長めのバーディーパットがスルスルとカップに吸い込まれてバーディー!!

みんなでこぶしとこぶしを合わせてバーディーをお祝い。

8番ホール 389ヤード パー4

二打目が海越えのこちらも名物ホールのパー4

ジャック・ニクラスが「生涯最後のショットをするなら、ペブルビーチ8番のセカンドショットを迷わず選ぶだろう」と言ったホールです。

こちらはバックティーからの風景。フェアウェイに白い目標物がありました。

打ち上げになっています。

レギュラーティーなどはバックティーのティーインググラウンドから左上の小山を登ったところにあります。

こちらはそのレギュラーティーに向かう途中に9番ホール方向を見た風景。

こちらがレギュラーティー、フロントティーなどがあるティーインググラウンド。こちらはずいぶんとプレッシャーがないアングルになっています。右前方にはバックティーからの白い目標物が見えますね。

私は右の崖が怖いので左方向を狙ったのですが、右方向にボールが飛び出し、ひやひやしながらボールを見に行きました。

8番のレギュラーティーから7番ホールのティーインググラウンド方向をみた風景。

ボールを見に行くとベストポジション。フェアウェイキープ。グリーンまでは180ヤードぐらい。

このアングルだと、それほどプレッシャーなさそうですが、少し前進してみると。

こんな感じです。

グリーン横から10番ホール方向をみた風景。

ニクラスが、人生最後のショットするなら、迷わずこのホールのセカンドショットにすると言った理由がわかったような気がします。

私も今まで海越えや谷越えのチャレンジしがいのあるホールをいくつか経験してきました。

たとえば、マウナケアゴルフコースの伝説の海越えの3番ホールと言われているパー3

その時の記事と3番ホールの写真はこちらをご覧ください「伝説の海越えの3番ホール

このホールも最高に興奮したのですが、ペブルビーチ8番との違いは、まずセカンドショットを打つためにティーショットを最高のポジションに置く必要があるということ。

その上に成り立つ、緊張感のあるセカンドショット。そして絶景の風景。

技量が伴っていると最高に興奮できるホールだと思います。

天国のようなラウンドは、まだまだ続きます。

ペブルビーチでの夢のようなラウンドの折り返し地点にやってきました。

引き続き、9番、10番と海沿いのホールが続き、11番ホールからしばらく海沿いから離れていきます。

9番ホール 441ヤード パー4

距離のあるパー4

フェアウェイは海に向かって右側に傾斜しています。コース右側はラフが広がりスロープになっていました。

グリーンが空くのを待つ風景。

8番ホールの断崖を振り返った風景

素人の私が適当に撮影しても絵になる風景

このグリーンの形状、配置が絶妙です。左にはバンカー。右には崖でがっちりとガード。

夢のようなラウンドが半分終わってしまいました。

10番ホール 413ヤード パー4

9番に続き、海沿いの距離のあるパー4

10番のティーに移動する前に売店があるのでちょっと休憩。

葉巻の紳士がバドワイザーを御馳走してくれました。みんなで乾杯。

この景色を見ながらのビールは最高に美味い~

海鳥がたくさん飛んでました。

鳥たちは近づいても堂々としてます。慣れてるのでしょうか。

グリーンは9番ホール以上に右の崖がプレッシャーになっていました。

振り返ると今まで通過してきた8番、9番ホールが見渡せます。



海沿いのホールとはしばらくお別れです。太平洋から一旦離れてここから内側のホールが続きます。

11番ホール 349ヤード パー4

距離の短いパー4。右はOB

コースの左を向くと先ほどの9番ホールのグリーンが見えます。

フェアウェイ中間地点から振り返った風景。

グリーン手前バンカーから振り返った風景。

12番ホール 187ヤード パー3

右がOBの平坦なショートホール。

13番ホール 376ヤード パー4

平坦なパー4。左側にはタテに長いバンカーがあります。

10番ホールでバドワイザーで乾杯した売店がそばにあります。今度は初老の二人組の一人がバドワイザーをおごってくれました。もう一度、みんなで乾杯~

こちらが縦に長いバンカー。

左を向くと9番ホールと8番ホールの断崖が見えます。

左後ろを振り返ると9番のグリーンと10番ホール。

14番ホール 560ヤード パー5

右ドッグレッグのパー5

海側を見ると6番ホールのグリーン横の一本木が。

みなさん、グリーンの傾斜に苦労していました。

11番から続いた内陸のホールも17番から再び、海沿いになるペブルビーチ。

15番ホール 373ヤード パー4

真っすぐなパー4

ティーインググラウンドから左を向くと14番ホールとその先に6番ホールが見えます。

16番ホール 383ヤード パー4

右ドッグレッグのパー4

葉巻の紳士はグリーン手前の巨大なバンカーにつかまっていました。

17番ホール 172ヤード パー3

太平洋に向かってうつパー3

残り2ホール、再び太平洋と再会です。

左を見れば6番ホール

西を向くと、もうすぐすると沈む太陽が。

このホール1982年に行われた全米オープンでトム・ワトソンがグリーン奥からチップインバーディを決めてジャック・ニクラスとの接戦を制して優勝した名シーンが有名なようです。その時、私はまだ小学生。ゴルフを本格的に初めて丸三年の私は知りません。

今回ラウンドして過去にペブルビーチで行われた試合に興味が出てきました。機会があればぜひ見てみたいと思います。

グリーンから右を見れば最終ホールの18番が見えます。

 

夢のようなラウンドはあと最終の18番を残すだけ。

夢のようなペブルビーチでのラウンドもいよいよ最終ホール。

もう少し、この空間に居続けたい、このままずっと夢が醒めないでいてほしいという少しさみしい気持ちに。

18番ホール 532ヤード パー5

ティーインググラウンドに立つと左半分はカーメル湾の岩場が続いているのが見えます。

時間は17時45分。西日が射して影が長くなってきました。

どの時間帯でも絵になる6番ホール

海鳥が岩の上で体を休めています。

西日で黄金色に染まる18番ホール

18番ホールは元々、ジャック・ネビル氏とダグラス・グラント氏が設計した時は、パー5ではなくパー4だったようです。

1928年に全米アマに二度優勝したH・チャンドラー・エガン氏が現在の状態に改造したとのこと。

ティーインググラウンド方向を振り返った風景。

ドッグレッグしている地点の右のバンカー奥から見た風景。

同伴者全員が名残惜しそうにしています。

全員ホールアウト。

同伴者と笑顔で握手をしてペブルビーチでの夢のラウンドは終了。

夢のような最高のひと時でした。

次回は、もっと上手くなってもう一度やってきたいと思います。

     

I’m a golf-a-holic man. ゴルフバカです。

ゴルフのためなら世界中どこでも行きます。食事とお酒も大好きな食いしん坊ゴルファー。

2021年6月現在、日本国内約600コース、海外は約300コースをラウンドしているコースマニア。現在、世界中をゴルフ旅しています。ゴルフの腕前は平均スコア90前後のアベレージゴルファー。典型的なエンジョイゴルファーです。

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コメント

  1. shuu より:

    全米OP開催コース、しかも高級パブリックのぺブルビーチのラウンドは羨ましい限り
    写真撮りまくる日本人代表hallyさん、続きも楽しみです

  2. harry より:

    shuuさん
    ペブルビーチ、ほんとに感動しました
    私が今までラウンドしたコースの中で一番ワクワクできたコースで、スキルアップしてから、またいつかラウンドしたいなぁと思ってます

  3. やきそばパンZ より:

    こんにちは。
    ホントに一人分だけでも空きが出て良かったですねー。
    そうは言っても、Jさんだからこそ連絡もらえたのでしょうけれどね。
    いやー、良かったです。(^^)
    (私が入っていないバンカーに入って居らっしゃったり、あれ?見覚えないぞって言う写真を撮っていらっしゃったり、ちょっとうらやましいです。(^^;)

  4. harry より:

    やきそばパンZさん
    ほんとにラッキーでした
    Jさんにはスターター、予約担当、プロショップの会計担当など考えられる知人全ての人達に空いたら電話くださいって総動員体制でお願いをしてもらっていたので、本当に感謝してます
    6番ホールまではバンカーに入ってないんです。
    4番ホールのフェアウェイ手前の横切るバンカーが深かったという文章は、同伴者が入ってしまって、バンカー内に降りるのを横から見ていてかなり深かったので、そう書いてます。
    次の7番では入っちゃいましたが

  5. やきそばパンZ より:

    お会いしたときにお話させていただきましたが、私は3番の右側のバンカー全部を渡り歩きました。(笑)
    大好きなニクラス設計の5番はワンオンしましたけどね!(^^)

  6. harry より:

    やきそばパンZさん
    やきそばパンZさんのブログを今、再度拝見したら、大叩きされたのは3番と4番ホールだけですから、やっぱり素晴らしいなぁと思います
    次回はさらっと80台でホールアウトしちゃいそうですね。
    私の次回の目標は90台です

  7. たま より:

    うぉおおおおおおお、テレビで見たことあるぞこの絵ヅラ
    そんな素敵コースで普通に数字出せてるハリーさん、
    尊敬しちゃう~

  8. harry より:

    たまさん
    見たことある風景で興奮しちゃうでしょ?
    私も今でも思い出すと興奮します。
    いつか、ぜひ、たまさんも行ってみてください!

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