ひとつ前の記事で私の東京のお気に入りのバーアンティークを紹介したので、もう1つ東京のお気に入りのバーを。
私がお酒の奥深さを知り、いろんなお酒を勉強するきっかけになった私の酒人生の原点のバーを紹介します。
フェイスブックでも、ずっとチェックインせずに店名を明かすことなく投稿をしていて仲の良い友人や大事な人だけを連れて行っていた場所。
渋谷の道玄坂の交番の近くにあるブートレッグ(bootleg)というバーです。
ブートレッグは密造酒という意味で、かつて密造酒を入れたスキットルをブーツに隠して持ち運んでいたことに由来します。
2002年頃から通い始めて16年が過ぎました。
ちょうど30歳になったころです。それまでは、ビール一辺倒だった私に洋酒の奥深さを教えてくれたバーです。
何度もフェイスブックでは投稿してましたが、ダイジェストで紹介します。
伊賀の土楽窯の福森さんにお世話になったので、ラフロイグ好きな福森さんが喜んでくれる珍しいラフロイグを探してほしいとお願いに行ったこともありました。ブートレッグのオーナーバーテンダーの澤田さんも大の福森さんのファンなので親身になって考えてくれました。
相談して軽く一杯のつもりが。。
焼肉を食べた後にさっぱりするためにネグローニを。こだわりのスイートベルモットを使用されてスイッチオン。
2杯目はジュニパーベリーを漬けたジン風味のメスカルを。
バーボン樽でラフロイグを熟成したイメージオブアイラ。クリーミーでレモンの風味が感じられた素晴らしい一杯。(右)
シェリー樽でラフロイグを熟成したラフロイグ1998。(左)
モンキー47の長め熟成の最高なジン。
締めはシャトーディケムで。
締めたつもりがレアなジャパニーズウイスキーを飲んでこの日は本当の締めに。
澤田さんに相談して用意してもらったラフロイグはこんなラフロイグでした。
1868年創業のスコットランドのボトラー、デュワー・ラトレー社のカスクコレクションの多くの樽の中から日本の名インポーターのスリーリバーズが入念にテイスティングを行って選び出した14年熟成のラフロイグ1998。
スリーリバーズのテイスティングノートには
香りはスモーク、ヨード、トースト、オレンジ。
味はスモーキーで甘く上品なソープ、メンソール。
フィニッシュはヨードと甘いソープ、ホットで非常に長い。
と記入されています。福森さんが銀座で個展を開いていた時に持参して渡しました。後日お会いした時に話を聞くととても美味しかったと喜んでくれました。
ブルゴーニュの神様とグラッパの神様の2人の神様が造ったお酒をいただいた日もありました。
まずはブルゴーニュの神様、アンリ・ジャイエのニュイ・サン・ジョルジュ1998を。
村名ワインですが、中身はプルミエ・クリュのオー・ミュルジェ。
これをお手頃な価格のアンリ・ジャイエの技を引き継ぐドメーヌのメオ・カミュゼのニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・オー・ミュルジェ2010と飲み比べしてみます。
そして締めはグラッパの神様、ロマーノ・レヴィのレモンバーベナ入りのグラッパ。
レモンバーベナのレモンの爽やかな香りが絶品。
アンリ・ジャイエは2006年に、ロマーノ・レヴィは2008年にそれぞれ、亡くなりました。
空の上のブルゴーニュの神様とグラッパの神様に感謝の気持ちを込めて、じきになくなって飲めなくなる素晴らしいお酒に乾杯。
締めはレヴィのグラッパのはずが、締めの締めにシェリー(本当はシェリーの地域ではないのでシェリータイプのワインですが)を。
スペインの国宝とも言われているボデガのトロ・アルバーラが60年以上熟成させたトロ・アルバーラ DON PX 1945。
蜜というより、タレのような濃厚さ。チョコレート、シナモン、シガー、メープルシロップなどいろんなフレーバーが口の中に広がり最高のデザートワインになりました。
ソーヴィニョン・ブランの最高峰『ディディエ・ダグノー』の幻の白ワイン「アステロイド」をいただいた日もありました。
「アステロイド」は年産500本、19世紀末に襲った害虫フィロキセラにも侵されていない、自根のソーヴィニョン・ブランから造られています。
当主のディディエ・ダグノーは、ボルドー大学のドニ・デュブルデュー教授から醸造の手法を学び、神様アンリ・ジャイエからワイン造りの哲学を学んだ人物ですが、2008年に飛行機事故で死去。
その後、息子のセルジュが引き継ぐも、その後のヴィンテージの「アステロイド」は現れていません。
まさに幻のワイン。
という難しい話はさておき。。
大地の強さを感じることができる素敵なワインでした。
いやしかし、息子は大変だ。。
ロマノレヴィのグラッパを飲み比べた夜もありました。
ニガヨモギのグラッパ、最高です。
カリフォルニア・カルトワインの王様「ハーラン・エステート」を飲んだ夜も。
『ワイン・アドヴォケイト』誌で過去5回にわたり100点満点評価をされ、ロバート・パーカー氏に『「シャトー・ムートン・ロートシルトと「シャトー・シュヴァル・ブラン」を混ぜた、新世界版「シャトー・ラ・ミッション・オー・ブリオン、完璧なるワイン』と言わしめたワイン。
香りが半端なく素晴らしく飲み終えたグラスに残ったワインをずっと嗅いでいました。
ブルゴーニュの素晴らしいワインを飲み比べした夜も。
メインはコルトン2012 ドメーヌ ド ラ ロマネコンティ
DRCコルトン、喉を通った後の香りが素晴らしかったです。
締めはモンキー47の2016年の限定ジン。
今年は48種類めに蜂蜜を入れてるらしい。
素晴らしい香り。
ムルソーの飲み比べをしてその後はクリュッグのクロデュメニルを飲んだ夜も。
それぞれに特徴があり美味しかったのですが、一番気に入ったのは三本ならんでいる写真の左のムルソー・スー・ブラニー1991でした。薫り高く酸味が馴染み滑らかなワインでした。
私が大好きなシャンパーニュのクリュッグ。その中でも葡萄の出来が良い年にだけ造られるシャルドネ100%のシャンパーニュのクリュッグ クロ・デュ・メニル 。
素晴らしいワイン、シャンパーニュを楽しみましたが、この日の夜、一番インパクトがあったのはカシスリキュールでした。
リケール・ド・カシス・ド・ムートン・ロートシルト。いつも親しんでカクテルに使用しているルジェのとは当然値段も10倍ぐらいするのでモノが違いました。
感動の美味さ。
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