千葉県の芝山ゴルフ倶楽部をラウンドしてきました。
オークビレッヂや富士クラシックなど奇抜な設計をすることで知られているデズモンド・ミュアヘッド氏設計のコースです。
開場は2000年。
ミュアヘッド氏が日本で設計したコースは開場順に
新陽カントリー倶楽部(岐阜県)
太平洋アソシエイツ佐野ヒルクレストコース(栃木県)
若木ゴルフ倶楽部(佐賀県)
セゴビアゴルフクラブ イン チヨダ(茨城県)
アバイディングクラブゴルフソサエティ(千葉県)
オークビレッヂゴルフクラブ(千葉県)
富士クラシック(山梨県)
芝山ゴルフ倶楽部(千葉県)
ブリック&ウッドクラブ(千葉県)
と9コースあり、今まで富士クラシック、オークビレッヂ、ブリック&ウッド、セゴビアとラウンドしてきました。
(※その後、全コースラウンド済みになりました。)
どのコースも奇抜なデザインでゴルファーを楽しませてくれますが、彼が設計するコースは奇をてらったデザインだけではなく、コース設計の基本がしっかりと構築された上での遊び心が溢れるコースになっています。
ミュアヘッド氏が設計するコースには設計コンセプトがあり、オークビレッヂではアーサー王伝説、新陽ではギリシャ神話、富士クラシックでは葛飾北斎の富嶽三十六景をモチーフにしていると言われています。
今回の芝山ゴルフについては各ホールに世界の有名芸術家の名前が冠されています。
ティーはバックティーからのラウンド。
1番ホール(ホフマン) 382ヤード パー4
オーストリアの建築家ホフマンに因んだパー4(ゴルフ場のコースガイドにはオーストラリアと書かれていますがおそらくオーストリアの間違いじゃないかなぁと思います)
2番ホール(アシュビー) 344ヤード パー4
イギリスの美術工芸家で彫金師でもあるアシュビーの作風をベースにしたパー4
3番ホール(マイセン) 493ヤード パー5
右サイドに池が続くパー5。初期の柿右衛門に影響を受けたマイセンを表現するために、柿右衛門の図柄に見るようなバンカーやマイセンの剣のようなバンカーを配置しているようです。
4番ホール(ギマール) 424ヤード パー4
アールヌーボーの大建築家ギマールに因んだ打ちおろしの距離のあるパー4
左OB、右は隣のホールでセーフです。
右に見えるバンカーはギマールに敬意を表した大きなバンカーらしいです。
5番ホール(ミロ) 162ヤード パー3
渚とヒトデ型のバンカーが印象的なパー3。渚のような長いバンカーはミロの絵画の表現を表しているようです。
6番ホール(アープ) 332ヤード パー4
生涯の大半をスイスで過ごしたドイツ生まれのアープに因んだ左ドッグレッグのパー4
7番ホール(広重) 205ヤード パー3
歌川広重の「名所江戸百景」にヒントを得た池越えのパー3
バックティーから205ヤード。このレイアウトでは直接乗せるしか方法がありません。。
8番ホール(北斎) 348ヤード パー4
7番ホールと相似形になっているパー4。7番ホールの広重と同時期を生きた葛飾北斎に因んでいる。ミュアヘッド氏がジャック・ニクラス氏と共同設計したオハイオ州ダブリンにあるミュアフィールド・ビレッジCCの14番ホールに似ているらしいです。
鋸状のバンカーが印象的です。
グリーンを富士山と考えると「神奈川沖浪裏」をイメージできそうです。
富士クラシックの17番ホールは「神奈川沖浪裏」と名付けられていますが同じテーマでも違った雰囲気が楽しめます。
9番ホール(ゴッホ) 476ヤード パー5
ゴッホに因んだパー5。ゴッホが模写した歌川広重の絵にあるような樹木が植えられています。
10番ホール(アレクサンダー) 427ヤード パー4
動く彫刻のモビールの創始者として有名なアレクサンダーの作品にヒントを得た長めのパー4
このホールは後半に続くホールにちりばめられたコースの特徴をアレンジされてるようです。
11番ホール(ブラック) 381ヤード パー4
キュービズムの創始者のひとりであるブラックに因んだ打ちおろしのパー4。
右には池があります。
グリーン奥にはブラックがよくデザインしていた鳥をイメージしたバンカーがありました。
12番ホール(ドガ) 182ヤード パー3
踊り子をテーマにした名画で知られるドガをイメージした打ちおろしのパー3
13番ホール(クリムト) 504ヤード パー5
日本美術の造形に大きく感化されていた19世紀末の画家クリムトに因んだパー5
14番ホール(柿右衛門) 444ヤード パー4
ミュアヘッド氏は江戸時代の陶芸家の酒井田柿右衛門の作品を「最大の技術品」と讃えているようです。そんな柿右衛門に因んで距離の長い右ドッグレッグのパー4
15番ホール(仁清) 289ヤード パー4
江戸時代前期の陶工の野々村仁清に因んだ距離の短いパー4
16番ホール(ブラングーシ) 167ヤード パー3
偉大な彫刻家ブラングーシの作風にヒントを得たパー3
17番ホール(マッキントッシュ) 507ヤード パー5
名建築家でもあり家具デザイナーでもあるマッキントッシュはデザインの中に格子柄模様を好んで使いました。そのイメージを再現するためにセカンドショットとサードショットの地点に畦のようにうねるマウンドやラフを配置したパー5
18番ホール(マティス) 371ヤード パー4
色彩の魔術師と呼ばれたフランスの画家マティスに因んだパー4
ティーショットもセカンドショットも池に絡むスリリングで美しいホールです。
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