私は世界各国のかき氷を食べ歩いている。
そんな中、タイで食べてみたかったかき氷があった。タイ語ではかき氷は「ナムケンサイ(น้ำแข็งไส)」という。ナムケンは氷、サイは削るという意味で、削った氷に店頭に並んだ寒天、ゼリー、豆、とうもろこし、タロ芋、果物など、さまざまな具材を自分好みに組み合わせ、シロップやココナッツミルクをかけて食べる庶民的なタイスイーツである。
今回の滞在でも、一度はそのナムケンサイを食べてみたいと思っていた。タイの最後の夜にCheng-Sim Ei(チェンシムイー)というタイスイーツのチェーン店を訪れてみたが、ラストオーダーに間に合わず、すでに閉店作業中だった。店先には色とりどりのトッピングがずらりと並んでいたが、結局食べることはできなかった。また次の機会に食べに行ってみたいと思う。


ただ、庶民的なナムケンサイは食べられなかったものの、バンコクでは現代風にアレンジされたかき氷を食べることができた。
訪れたのは、ไสใส SAISAIというデザートショップ。タイの地元の食材や果物を使用したかき氷を提供している。店名の最初のไส(SAI)はタイ語で「削る」、後ろのใส( SAI)は「透明な」という意味らしい。
最初は朝9時から営業していたので、朝食後に立ち寄ってみたのだが、かき氷の提供は12時からとのことだった。そこでいったん店を出て、ワット・ポーを観光した後に再訪してみた。


そこで食べたのがแตงโม ปลาคั่ว(テンモー・プラークア)というかき氷である。
タイには ปลาแห้งแตงโม(プラー・ヘーン・テンモー)という食べ物がある。ปลา(プラー)は魚、แห้ง(ヘーン)は乾いた、つまり干したという意味で、แตงโม(テンモー)はスイカ。文字通り、スイカに干し魚を合わせて食べる料理で、タイ料理の前菜として出されることもある。日本でスイカに塩を振って食べる感覚に少し近いのかもしれない。
このかき氷には、パッターニー県産の甘じょっぱい炒り干し魚、カンチャナブリー県産のスイカ、さらに ลูกจาก(ルークジャーク) と呼ばれるニッパヤシの実のシロップ煮、ココナッツ、ココナッツキャラメルなどがトッピングされていた。


甘じょっぱさの中に魚の旨味も感じられ、意外性はありながらも、これはこれで十分にアリだと思えるかき氷だった。



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