ル・トゥケ・パリ・プラージュの近くのゴルフ・ダルドロでのゴルフを終えて、次の目的地のモンサンミッシェルに移動。
モンサンミッシェルまでは430㎞の旅。その途中、ランチでルーアンに立ち寄りました。
ルーアンはジャンヌダルクが火あぶりで処刑された街として有名です。
このルーアンでのランチは今回のフランスゴルフ旅の中でも一番楽しみにしていた食事でした。
その食事とは鴨の王様と呼ばれているシャラン鴨よりも貴重で高価な鴨といわれているルーアン鴨を使った「Caneton à la rouennaise(ルーアン風仔鴨料理)」
このルーアン風仔鴨料理はローストしたルーアン鴨を鴨肉と鳥ガラに分けて鳥ガラを専用のプレス機でプレスし、肉や骨の旨味と鴨の血を絞り出します。そして、そのエキスで濃厚なソースを作り、そのソースで鴨肉を味付けして提供するのでとても手間がかかる料理です。
そのため、現在ではルーアンの街でも数軒しか食べることができないルーアンの伝統的な鴨料理なのです。
そのルーアン風仔鴨料理をいただける数少ないレストランがこちら。
Best Western Hotel de Dieppe(ベストウエスタン オテル・ドゥ・ディエップ)内にあるLe Quatre Saisons(ル・キャトルセゾン)
ホテルに入り、すぐ左にそのレストランがあります。入り口にはルーアン鴨をローストするオーブンがありました。
予約をしていて来店していたので、我々がいただくルーアン鴨がローストされて回転していました。一羽で二人分です。
鳥ガラをプレスする専用のプレス機が運ばれてきました。
そしてレア状態でローストされたルーアン鴨が我々の目の前に。
ルーアン風仔鴨料理は我々の前で調理されるので調理台が持ち運ばれてきます。この調理過程を見るのも楽しみの1つです。
客の前で鴨をさばくことができる人は、Maître canardier(メートル・カナルディエ)と呼ばれている試験を合格した人しか客の前で鴨をさばくことは許されていません。
メートルは達人という意味なのでメートル・カナルディエとは鴨の達人という意味。
この方がこちらのレストランの鴨の達人。メートル・カナルディエの試験には調理技術以外に接客時の対応なども採点されるようなので笑顔も完璧。
さっそく手慣れた手つきでルーアン鴨を捌いていきます。
首にぶら下げているメダルはメートル・カナルディエの証。
ルーアン風仔鴨料理は最後に熱い作りたてのソースで加熱するので20分ぐらいローストしたレア状態で調理開始されます。
ルーアン鴨はエトフェという血を出さない方法で締めるので血液が外に流れずに普通の鴨より肉がピンク色になり、身も柔らかくなるようです。
更に血の鉄分で鴨の風味が更に強くなるという特徴があります。
捌いた後の鳥ガラをプレスする様子を動画に取りました。
メートルカナルディエの後ろには若いギャルソンが様子を見ています。いつかは彼もメートルカナルディエになるのでしょうか。
エギュイエット(細長く薄切りにした状態)されたルーアン鴨
続いて、絞り出したルーアン鴨のエキスを使ってソースを作ります。
まずはブランデーのアルコールを飛ばして、フォンドヴォーをベースにポートワイン、レモン、バター、そして絞りたてのルーアン鴨のエキスを投入して、鴨の旨味をソースに移していきます。
その工程を動画に撮りました。
最後は出来上がったソースを鴨肉にかけて加熱して馴染ませます。
ルーアン風仔鴨料理
付け合せの左にあるのは先ほど捌いたルーアン鴨のモモ肉をフライにしたものです。
ソースは鴨の血が混じってるのでレバーっぽい風味がしますが生臭くはありません。
ルーアン鴨の鴨肉自体が通常の鴨肉より鴨の風味がする上に濃厚な素晴らしいルーアン鴨のソースがコーティングされているので究極の鴨料理だと言っても過言ではないと思います。
鴨肉も柔らかくて、素晴しいランチでした。
この後、ルーアンの街を少し散歩しようと思います。
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