2章.クライド湾が広がるエアシャー地方へ
スコットランド4日目
グレイウォールズホテルに宿泊して三日目の朝。
今日はターンベリー方面まで移動して宿泊予定。朝食前にグレイウォールズホテルの周辺を散歩。
グレイウォールズホテルの最後の朝食はスモークサーモンで。
今日はこれから南下してエアシャー地方のターンベリー方面に移動。途中にあるウエスタンゲイルズでラウンドしてから向かう。
線路とアーバイン湾に挟まれた土地に造られたリンクス
スコットランドゴルフ旅の第5ラウンドはウエスタンゲイルズゴルフクラブ。
1897年に設立。グリーンキーパーで雇われたF・モリスがコースを設計し、1970年代にフレッド・ハウツリーが数ホールを改造するまでは手つかずままだった。
コースの西はアーバイン湾、東にはグラスゴーセントラル駅へと向かう鉄道の線路が南北にまっすぐ続いている。
全英オープンが近くのロイヤルトゥルーンとターンベリーで開催されるときには最終予選の会場になっているコースでもある。
また14番ホールはThe 500 World’s Greatest Golf Holesにも選出されている。
メモラビリティが高いコースではないが不思議と記憶に残る、のんびりとした空気が流れている素敵なリンクスだった。
ターンベリーに移動する前にクラブハウスでランチを取ることにした。
バタード・ハドック・サーブド・ウィズ・チップ&ピーズを鱈のバターソテーかと思ってオーダーしたら、またまたフィッシュ&チップス。
毎日、どこかでフィッシュ&チップスを食べている。
しかし、ヒースロー空港で食べたフィッシュアンドチップスは脂ギトギトだったが、こちらのはサクッと揚がっていて美味しかった。
迎えの時間まで、もう少し時間があるのでビールを飲んで外の景色を見ながら待った。
今夜はターンベリー方面で宿泊。ここから車で30マイル南下。
2度の世界大戦中に軍用飛行場になり復活したリンクス
ターンベリーに到着。
別行動だった友人がトランプターンベリーで宿泊しているので、私のホテルは近くの別のホテルだったが、トランプターンベリーのホテルにお邪魔してみた。
翌週から開催される全英女子オープンの準備でスタンドやメディアセンターなどの建物が建っていた。
食事はトランプターンベリー内にある1906レストランにて。
1906はこのホテルがオープンした年である。
まずはスモークサーモンを白ワインでいただいた。このスモークサーモン、今まで食べたスモークサーモンの中で一番美味しいと感じた素晴らしいスモークサーモンだった。
そして、スコッチビーフのフィレをラフロイグのハイボールで。こちらのスコッチビーフも肉の旨味が凝縮していて美味しかった。
夕日を眺めながら食事ができる素晴らしいレストランだった。食後は同じホテル内のバーで軽く一杯。
明日はターンベリー・アイルサコースをラウンド予定。
全英女子オープンが開催される直前なのでコンディションも最高だと思うので楽しみだ。
スコットランド5日目
朝食は宿泊したホテルのレストランからアラン島を眺めながらピート・スモークド・ハドッグ・フィレをいただいた。ピートでスモークした鱈にポーチドエッグが乗っていた。
ピートで燻された香りが素晴らしい朝食で朝からスコッチが飲みたくなってしまった。
スコットランドゴルフ旅の第6ラウンドはターンベリー・アイルサコース。
2014年にドナルド・トランプがコースを買収し、トランプターンベリーリゾートとコース名が変わった。
コースは1901年にトルーンゴルフクラブ所属のウィリー・ファーニー(1883年全英オープン優勝)が設計。その後1906年にグラスゴーから鉄道が繋がり、ターンベリーのホテルも造られた。
高級リゾート地としてスタートをしたが、第一次世界大戦でイギリス軍の軍用飛行場になり、閉鎖。
戦後はジェームス・ブレードが復元。しかし第二次世界大戦がはじまり、再びイギリス空軍基地となり、ゴルフコースは滑走路の下に消えてしまう。
そして終戦後、1946年にマッケンジー・ロスが現在のレイアウトで復活させた。
米国ゴルフマガジン社が発表しているTop 100 Course in the Worldに初回の1983年から2023年までずっとランクインをしていて、最高位は16位(1995、2017年)。
9番ホールは、The 500 World’s Greatest Golf HolesのThe One Hundred(ベスト100ホール)に15番、16番ホールはThe Five Hundredにも選出されている。
更に9番ホールは、この500ホールの中から18ホールだけ選ばれるThe Best Ocean HolesとThe Best Holes You Can Play(誰でもラウンドできるコースの中から選ぶベスト18ホール)にも選出されている。
翌週から全英女子オープンが開催されるのでコースコンディションは完璧。
海に浮かぶ花崗岩の島、アイルサ・クレイグ島や9番ホールと10番ホールの間にある白いターンベリーライトハウスがアクセントになる風景はとても美しいコースだった。
ターンベリーでのラウンドを終えてトランプターンベリーのラウンジでアイルサクレイグ島とアラン島を眺めながらクールダウン。
いつものように喉の渇きをジントニックで癒してから、スコッチに。
ローランドモルトのオーヘントッシャンのスリーウッドをストレートで。
サービスでオーヘントッシャン21年を少し出してくれた。21年は香りが素晴らしかった。
夕食もここで取ることにした。トランプターンベリーズ・シグネチャー・リブステーキバーガー。
明日はこの海の向こうの反対側のキンタイア半島のマクリハニッシュでゴルフ。
最後は明日の目的地の近くのキャンベルタウンの蒸留所スプリングバンクのハイボールで締めた。
別行動だった友人が迎えに来てくれた。
今夜はここから北に30マイルの地点にあるアーバインのB&Bに宿泊して早朝にキンタイア半島に向かって出発する。