私は2021年から中国のゴルフトラベル(高尔夫旅行 / Golf Travel)という雑誌が主催しているTOP100ゴルフコース in アジア (亚洲百佳高尔夫球场 / TOP 100 GOLF COURSES IN ASIA)のパネリストをさせていただいている。
今回で投票したのは3回目。
毎年、春ごろに75名のパネリストが採点したアジアのTOP100ゴルフコースのランキングを発表するアワードセレモニーが開催されるのだが、過去2回の開催は中国国内での開催で、都合がつかずに不参加。
そして今年は1月末からベトナムのホーチミンを仕事で行き来するようになり、半分以上ベトナムに滞在している状況で3月に委員会から今年のアワードセレモニーの招待のメールが届いた。
そのメールには今回の第8回目のアワードセレモニーの開場は初の中国国外で開催で、その場所がなんとベトナムのホイアンにあるホイアナショアーズで4月23~25日に開催されるという案内が記載されていた。
ちょうど、仕事でホーチミンにいる時期なので、ダナンまでは飛行機で1時間ほどで到着するし、1月から働き詰めだったのでたまには休暇を取ろうと思い、初めて参加してきた。
ホイアナショアーズは4年前のコロナ禍が始まったばかりの2020年2月にオープンした日の翌日にラウンドに行って以来、4年ぶり。その時はゴルフコースとクラブハウスだけだったが、その後はカジノが併設されているリゾートホテルも完成していた。
早朝にダナン空港に到着した私一人のために委員会はハイヤーを用意してくれて快適にNew World Hoiana Beach Resort / ニューワールド・ホイアナビーチリゾートに到着。
部屋のバルコニーからはホイアンの海とゴルフコースが一望出来た。
チェックインをして朝食を食べた後、トップ100ゴルフコースinアジアの運営ディレクターの中国人のスーザンからいろいろとインタビューを受けた。彼女とは過去三年間、メールでのやり取りはしていたが会うのは初めてで私から日本のゴルフコースや日本のゴルフメディアについて真剣にヒアリングして学ぼうとしている姿勢が印象的だった。滞在中も色々と気を使ってサポートしてくれたのも心から感謝したい。
初日の夜はウェルカムディナーがあり、会場の準備が整うまではスタンディングでウェルカムドリンクをいただきながら参加者たちと交流。
75名のパネリストの多くは中国人か韓国人で、その中で日本人のパネリストは4名しかいない。
そのうち今回このアワードセレモニーに参加した日本人は私だけで、しかも初参加ということで完全にアウェイ状態だったが、ディナーは、韓国人グループのテーブルに座り、ゴルフ談義。
ゴルフという共通の話題があることで垣根がなくなり、あっという間に時間が過ぎた。
ウェルカムディナー解散後はホテルのバーで飲みなおしをするより、ホイアンの街に出てバーで飲む方がよさそうだったので、タクシーでホイアンに移動。素晴らしいバーに出会えたがそれは別の記事で紹介する。
ホテルの朝食はビュッフェスタイルで越中洋と一通りそろっていてメニューも日替わりなので飽きがこない。
麺コーナーもフォーやブンや具材も選べるので、初日はフォーガー、二日目はフォーボーに。
食後に、朝のビーチとホテル内を散歩してみた。
建物は2棟あり、海を背にして右が私が今回宿泊したNew World Hoiana Hotel。
右のNew Worldが客質数が476室に対して、富裕層向けの左のHoiana Hotel&Suitesは同じぐらいの建物のサイズで141室なのでかなり広い部屋が用意されているのだと思う。(※New Worldのホテルの部屋の広さも十分に広く快適だった)
二日目はアジアゴルフフォーラムが開催され、過去にゴルフコースのデザイン論、建設、メンテナンス、アジアのゴルフツーリズムなどのトピックが取り上げられてきた。
午前中のフォーラムは、スコットランドのゴルフの歴史とコースの話に始まり、ゴルフコースデザインのメソッドの説明、そしてTop100 ゴルフコースの評価基準に関しての話などがされていた。
ゴルフコース・歴史マニアの私からすると全て知っている情報ではあったが、この組織全体がもっとゴルフの歴史・ゴルフコースについて学んでいき、全体的にレベルアップしていこうとしていることに感銘を受けた。
それとともに日本のランキングのパネリストとの意識の差がどんどん広がっていくなという日本の状況への失望感も生まれた。
昼からは女性とゴルフをテーマにした話や、アジアのゴルフコース設計者たちのディスカッションなどがあり、夜はリゾートに併設されているホイアナショアーズのクラブハウスに移動して、TOP100ゴルフコース in アジアの授賞式と夕食会が開催された。
今年はノミネートされたコースは177コースでその中からトップ100に入ったコースは国別では日本23コース、中国21コース、韓国19コース、タイ6コース、マレーシア6コース、UAE5コース、インドネシア4コース、ベトナム3コース、トルコ3コース、フィリピン3コース、シンガポール3コース、インド1コース、ブルネイ1コース、ミャンマー1コース、オマーン1コースと15か国がランクインしていた。
ランキングはこちらの記事で紹介している。
授賞式には中国・韓国のゴルフコース関係者だけでなくマレーシア・インドネシア・シンガポールのゴルフコース関係者なども参加していて、その中で一番多く23コースランクインしている日本からはパネリストの私が一人だけ参加というアジアのゴルフコース・ゴルフトラベル業界の中で日本だけ孤立している感を感じてしまった。
とにかく日本のゴルフ業界は長い間、アジアのゴルフ界をリードしてきたのは間違いないが、グローバル化という部分では中国・韓国に先を越されてしまっていることを痛感した。
プロゴルフの試合結果・新しいゴルフギア、スイング論以外にゴルフ文化・歴史を語り続けるのもゴルフメディアの重要な役目だと思っている。このままではリードしてきていた日本がゴルフ後進国になるのが想像出来てしまった。
私が伝えたいのは、このような派手なセレモニーをする事が重要ではなく、学び、そして交流するとする気持ちを忘れない事が重要だということだ。
そして三日目はこのイベントの締めとしてホイアナショアーズでフレンドリーマッチが開催された。
ホイアナショアーズは今回のランキングでは18位にランクインしていて同じベトナムのブラフズホーチャムストリップを抜いてベトナムでNo.1のコースになった。
全組ショットガンスタート。
4年ぶりのホイアナショアーズ。前回もコテンパンにやられてしまったが今回もやられてしまった。
今年二回目のラウンドで、しかも三カ月ぶりというブランク。
ダッファーの私がそんな状態で、このモンスターリンクスを攻略できるわけがないと思っていたが、慣れてきたなと思ってきたら18ホールが終わっていた。
4年前の記事
今回のイベントに招待していただき、TOP100ゴルフコース in アジアの委員会には心から感謝申し上げます。
そしてとても良い刺激を得れたし、日本のゴルフコース、ゴルフトラベルのコミュニティも負けてられないなという気持ちにもなれた。
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