ホテルにチェックインしたあとは、夕食へ。
インド1食目に選んだのは、タンドリーチキンとバターチキン発祥の店として知られる「Moti Mahal Delux/ モティ・マハル・デラックス」。

まずはタンドリーチキン。
焼き色は深く、香ばしい。一口目は穏やかだが、後からじわじわと辛さが追いかけてきて「ああ、インドに来た」と実感させてくれる。
無料の付け合わせのシルケ・ワーレ・ピャーズ(酢漬けの赤玉ねぎ)とミントとコリアンダーのチャトニ。


そしてバターチキン。
トマト、バター、クリームのバランスがよく、初日でも重すぎない。プレーンナンでいただいた。


あとからじわじわくる辛さを和らげるのにラッシーがちょうどよい。口直しに酢漬けの赤玉ねぎも合う。


タンドリーチキンとバターチキンが誕生したのは、今からおよそ70年前。
店を創業したクンダン・ラール・グジュラール、クンダン・ラール・ジャッギ、タークル・ダスの3人は、もともと現在のパキスタン・ペシャワールで食堂を営んでいた。
1947年のインド分離独立により、大規模な民族移動が起こり、彼らもペシャワールを離れてデリーへ移住する。
デリーのダリヤーガンジで再開した店が、モティ・マハルだった。
タンドリーチキンは、もともとナンを焼くための窯「タンドール」で、ヨーグルトとスパイスに漬けた鶏肉を焼いたのが始まりとされている。
一方、バターチキンは、余って水分を失ったタンドリーチキンを無駄にしないため、トマトとバターのグレイヴィーで煮込んだのが始まり。
会計時には、フェンネルシードと角砂糖を合わせたMukhwas / ムクワスが出てきた。
手のひらに適量を乗せて口直しとして噛む、インドらしい締めくくりだった。

店を出ると、屋台のパニプリ屋が目に入った。
日本人なら「ほぼ確実にお腹を壊す」と言われがちなインドのスナックだが、さすがに初日から挑戦する勇気は出ず、今回はスルーした。




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