旅を始める前にその地で何を食べようかなと計画しているときが、実は一番楽しい。
特に初めて訪れる地なら、尚更ワクワクする。
その地でどんなものが食べられているのか勉強しながら計画できるからだ。
今回、海南島に行ったら必ず食べようと思っていたものがある。
それは、シンガポールやマレーシアの国民食にもなっている「海南チキンライス」
そのルーツの地・海南島で、本場の味を確かめてみたい
そう思って、胸を躍らせていた。
でも、調べていくうちに意外な事実がわかった。
海南島には「海南チキンライス」という料理は、実は存在しないのだ。
(逆輸入で出している店はあるかもしれないけれど、現地の人にとってはそれが“名物”ではない)
元々は、海南島の北部にある「文昌」という都市の地鶏、文昌鶏を使って、広東料理でおなじみの白切鶏(バイチエジー)というシンプルな蒸し鶏スタイルで食べられていた。
それを南洋に移住した海南人がアレンジし、ご飯とセットにして提供したのが現在の海南チキンライス。
つまり海南チキンライスの“源流”は、海南島の「白切鶏」と「文昌鶏」にある。
というわけで今回の旅では、「海南チキンライス」ではなく、ルーツである「文昌鶏の白切鶏」を、食べることにした。
大椰白切文昌鸡白切世家


こちらが文昌鶏を使用した白切鶏
海南チキンライスのルーツである。

お店の人が「チキンの出汁で炊いたチキンライスも、当店の名物ですよ。」と教えてくれたので一緒にオーダー。

海南島で食べておきたかった海南島名物の海南椰子盅と東山羊もメニューにあったので一緒に食べてみた。
海南椰子盅は直訳すると「ココナッツ盅(=器)」
ココナッツを丸ごと器に使い、中にスープを仕立てる料理で、具材は鶏肉、排骨(スペアリブ)、ハトの肉、薬膳食材(クコの実・棗・ハスの実など)を組み合わせる。ココナッツの甘い果汁と、肉や薬膳の旨味が合わさり、ほのかな甘みのある滋養スープという感じ。


東山羊(ドンシャンヤン)は海南島東部の万寧市東山鎮に由来する地名ブランドの山羊料理で海南四大名菜(文昌鶏、嘉積鴨、和楽蟹、東山羊)の一つ。
東山で放牧された山羊は、肉質が締まり、臭みが少なく甘みがあると言われている。

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