アウター・ヘブリディーズ諸島にあるイギリス最西端の蒸留所とゴルフコース

13.スコットランドゴルフ
13.スコットランドゴルフ

スコットランドの北西のアウター・ヘブリディーズ諸島のルイス島にあるアビンジャラク蒸留所を調べる機会があった。スコットランドの僻地で造られるアビンジャラクのスコッチは甘く独特の味がするらしいと。そのスコッチが気になり調べた。

アウター・ヘブリディーズ諸島とはスコットランドの北西に縦に細長く広がる諸島で、ルイス島、ハリス島、ノースウイスト島、ベンベキューラ島、サウスウイスト島、バラ島など100以上の島がある。

ちなみにアウターがあればインナーもあり、アウター・ヘブリディーズ諸島の東のミンチ海峡を挟んでスコットランドの内地に近い諸島をインナー・ヘブリディーズ諸島と呼んでいる。こちらスコッチでお馴染みのタリスカーのスカイ島、リーチェック(レダイグ)のマル島、アイルオブジュラのジュラ島、アイラウイスキー達のアイラ島などの有名な島が連なっている。

下の地図の赤い色がインナー・ヘブリディーズ諸島、オレンジ色がアウター・ヘブリディーズ諸島。

By Kelisi, CC 表示-継承 3.0, Link

昔はアウター・ヘブリディーズ諸島でもウイスキーは蒸留されていたのだが、1844年にアウター・ヘブリディーズ諸島を買収したジェームス・マセソンは禁酒論者だったために当時の蒸留所を閉鎖させてしまい、それ以降、この地には蒸留所がなかった。

そのアウター・ヘブリディーズ諸島のルイス島に2008年、約160年ぶりに蒸留所が復活した。その蒸留所がアビンジャラク蒸留所なのである。 アビンジャラクとはゲール語で赤い川という意味。その川の水から造られるウイスキーは独特の甘味があるのだとか。アビンジャラク蒸留所はイギリスの最西端のスコッチウイスキーの蒸留所であることもわかった。同じく2008年にアウター・ヘブリディーズ諸島のバラ島にアイル・オブ・バラ蒸留所ができて、アビンジャラク蒸留所より西にあるのだが、こちらは現在、ジンの蒸留をしているのでアビンジャラク蒸留所が今のところ、スコッチウイスキーでの最西端の蒸留所のようだ。

となるとイギリス最西端のゴルフコースもアウター・ヘブリディーズ諸島にあるのではないか?と思い、諸島の北部のルイス島からグーグルマップをスクロールして海岸線を調べてみた。

Isle of Lewis / ルイス島

ルイス島とハリス島は1つの島なのに北部はルイス島、南部はハリス島と呼び分けられていて、ブリテン諸島全体でグレートブリテン島、アイルランド島についで3番目に大きい島である。人口は、ルイス島・ハリス島合わせて約21,000人。

まずルイス島では2つのコースを発見。

ルイス島で一番大きな町のストーノウェーにあるStornoway Golf Club/ストーノウェーゴルフクラブとアビンジャラク蒸留所のすぐ近くにあるUig Lodge Golf Course/ウィグロッジゴルフコース(9ホール)。

ルイス島には、イギリスで一番おいしいブラックプディング、つまり世界一のブラックプディングのお店がある。その名はCharles Macleod / チャールズマクラウド。ストーノウェーGCのすぐ近くにある肉屋だ。是非食べてみたい。

Stornoway Golf Club/ストーノウェーゴルフクラブ

クラブに記録が残っているのは1933年からだが、開場は1890年に開場したと言われている。開場時は9ホールで開場、その後18ホールに拡張された。

Lews Castle / ルーズ城の森林地帯に造られていて起伏があるパークランドコース。

Stornoway Golf Club HP

Uig Lodge Golf Course/ウィグロッジゴルフコース

Uig Lodge / ウィグロッジという海沿いのロッジに併設されている9ホールのゴルフコース。

1930 年代にあったオリジナルのゴルフ コースの地図を発見し、ロッジが美しい湾を見渡す小さいながらも魅力的な 9 ホール コースを復元。このコースは宿泊者のみ開放しているようだ。

Uig Lodge HP

Isle of Harris / ハリス島

そしてルイス島と陸続きなのに、なぜか南側はハリス島と呼ばれていて、そのハリス島にはThe Isle of Harris Golf Club/ジ・アイル・オブ・ハリス・ゴルフクラブがある。

そしてハリス島にはジンを蒸留しているアイル・オブ・ハリス蒸溜所もある。(今後、ウイスキーも販売予定)

The Isle of Harris Golf Club/ジ・アイル・オブ・ハリス・ゴルフクラブ

1935年開場のタランゼイ湾に囲まれ、北にハリスの丘が広がる9ホールのコース。

ニック・ファルドがこれまでプレーした中で「最も美しいコース」と評したらしい。


The Isle of Harris Golf Club HP

Isle of Benbecula / ベンベキュラ島

続いて、海をフェリーで南下したところにあるノースウイスト島(人口約1,300人)にはゴルフコースはなさそうだった。

ノースウイストと橋でつながっている南のベンベキュラ島(人口約1,300人)には、Benbecula Golf Club/ベンベキュラゴルフクラブがある。

そして、2019年にNorth Uist Distillery / ノースウイスト蒸留所というジンの蒸留所が造られた(今後、ウイスキーも販売予定)。(※ベンベキュラ島にあるが蒸留所の名前はノースウイスト)

ウイスキーが発売されればアビンジャラク蒸留所に代わり、こちらがイギリス最西端の蒸留所になる。

Benbecula Golf Club/ベンベキュラゴルフクラブ

1984年に開場した9ホールのコース。ベンベキュラ空港の東隣の平地に造られた。空港のすぐ西は海なのでコースからも海が見えるかもしれない。


Benbecula Golf Club HP

Isle of South Uist / サウスウイスト島

更に南下して橋で繋がっているサウスウイスト島(人口約1,800人)に。

Askernish Golf Club/アスカーニッシュゴルフクラブというコースがある。

Askernish Golf Club/アスカーニッシュゴルフクラブ

なんとオールド・トム・モリス設計のコース。この土地の領主が来客のためにモリスに設計を依頼。1891年に開場し、1920年代頃までは使用されていたのだがその後は、使われなくなり、野ざらしになっていたのを2008年に復活させた。

ホームページを見ると素晴らしいコースのようなのでいつかラウンドしてみたいと思う。True Linksという本に選ばれた世界の246か所の本物のリンクスの1つでもある。「世界の246箇所のリンクス

Askernish Golf Club HP

Isle of Barra / バラ島

サウスウイスト島からフェリーで南に移動したバラ島(人口約1,200人)にはBarra Golf Club/バラゴルフクラブがある。

そして、Isle of Barra Distillery / バラ島蒸留所というジンの蒸留所が2008年に造られていてここのジンはカラギーン海藻という赤い海藻から造られている。ウイスキーの蒸留所で最西端はアビンジャラク蒸留所だが、蒸留所としてはバラ島蒸留所がイギリス最西端の蒸留所になる。

Barra Golf Club/バラゴルフクラブ

1992年開場の9ホールのコースで、イギリス最西端のコース(北アイルランドを除く)のようだ。

バラ島の観光案内ホームページにゴルフ場が紹介されていて「The Isle of Barra Golf Course is the most westerly golf course in the United Kingdom .」と記載されているので、ここがイギリス最西端のコースで間違いないと思う。

The Isles of Barra HP

いつかイギリス最西端のスコッチウイスキーの蒸留所のアビンジャラク蒸留所とオールド・トム・モリス設計のアスカーニッシュゴルフクラブ、そしてイギリス最西端のバラゴルフクラブを訪れてみたい。

イギリス最西端のコースの話題が出たので最北端、最南端、最東端も次の記事でまとめておく。

インナーヘブリディーズ諸島のゴルフコースの記事はこちら

アウターへブルディーズ諸島の案内サイト

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I’m a golf-a-holic man. ゴルフバカです。

ゴルフのためなら世界中どこでも行きます。食事とお酒も大好きな食いしん坊ゴルファー。

2021年6月現在、日本国内約600コース、海外は約300コースをラウンドしているコースマニア。現在、世界中をゴルフ旅しています。ゴルフの腕前は平均スコア90前後のアベレージゴルファー。典型的なエンジョイゴルファーです。

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