海口の海大南門夜市を後にして次に向かったのは板橋海鮮広場
海南島最後の夜、次に向かったのは板橋海鮮広場(Bànqiáo Seafood Market)。
海口の中心部から少し離れた場所にある大型の海鮮市場で、観光客よりも地元の人たちで賑わう“通の市場”といった雰囲気がある。


広い館内の一階には、所狭しと並ぶ水槽にエビ、カニ、貝、魚などが並んでいる。海南の人々にとっては、ここが“日常の台所”なのだろう。
私は、いくつもの店舗を覗き込みながら魚介を目利きした。昨日は蟹を食べたので何か面白い貝がないか探してみた。
そして選んだのが、海南島特産の貝「鶏腿螺(簡体字では鸡腿螺、発音はジートゥイルオ)」。
旬は3月から6月、そして10月から12月。ちょうど今が最も美味しい時期だった。
購入した鶏腿螺は、上階のレストランに持ち込み、茹でてもらう。
板橋海鮮広場の2階・3階には調理専門の店舗が数軒あり、一階で選んだ食材を持ち込んで好みの調理法で仕上げてもらえる仕組みになっている。


この貝は陵水県の黎安、新村一帯の海域で獲れるもので、白く肉厚な身が「鶏の腿(もも肉)」を思わせることからこの名がついた。
その滑らかな質感から「色白美人の肌のよう」とも言われ、別名「美人腿(メイレンツゥイ)」とも呼ばれている。


プリッとした肉厚な食感に、ほんのりとした甘み。
潮の香りが口の中に広がり、シンプルに茹でただけなのに旨みが濃い。
黒酢とシークワーサーのような小さな柑橘類を絞っていただく食べ方が一番美味しかった。
ビールは青島ビールで。


海南の旅の締めくくりとして、これ以上ふさわしい場所はなかった。



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