WORLD’S 50 BEST BARSにランクインしている後閑さんの東京のThe SG Clubが、ラテンアメリカと琉球をコンセプトにしたバーEl Lequio / エルレキオを昨年3月に沖縄にオープン。
そのお店に何度か訪れているが、瑞穂酒造の仲里彬さんが私と同じお客としてカウンターで飲んでいる姿をたびたび目にしていた。
仲里さんは泡盛メーカーの瑞穂酒造で若手ながら泡盛以外のお酒造りにも挑戦していて2018年には泡盛を使用したジンのORI-GiNを造ったり、最近では沖縄の8つの離島で造られた黒糖を使って8種類のラム酒を造り、島ごとの黒糖の良さを最大限に引き出したのが記憶に新しい。
沖縄のお酒の造り手として、私が今、一番注目している人物である。
そんなエルレキオに通われている仲里さんとエルレキオのオーナー後閑さんの天才二人が意気投合して沖縄の酒、泡盛をベースに沖縄の黒糖を使ったリキュールを造ることになったという話を聞いて楽しみにしていた。
3月に事前予約で先行発売されたのだが、うっかりしていて予約を忘れて入手できず、先日ようやく一般発売を開始したので入手してみた。
KOKUTO DE LEQUIO / コクトー・デ・レキオという名前で、海外に向けて、黒糖という日本語を広めようという意思が伝わる。
まずはストレートで。二人の天才が造り出したリキュールなので美味しいのは当たり前なのだが、その予想を超える美味さなので感動した。
予想を超えるというか、飲んだ時のアタックは、こういう感じのリキュールだなという味の想像はできていたが、余韻が想像を超える複雑さで驚いた。
泡盛をベースにして黒糖の良さを引き出すためにラムをつなぎに使い、一番感動したのは良い意味での黒糖の雑味がリキュールの中でも再現されているのである。
使用されている黒糖は西表島と与那国島の黒糖。そのテロワールを感じることができるリキュールで、甘いリキュールってあんまり何杯も飲めないのだがこれなら何杯もお代わりできると思った。
ここからいろいろとカクテルにしてみた。まずは、
黒糖ミルク酒
牛乳3にKOKUTO DE LEQUIOを1の割合で割ってみた。ストレートでは何杯もおかわりできると説明したが、これは永遠に飲めるカクテルだと思った。
大人のコーヒー牛乳
コーヒーを2、KOKUTO DE LEQUIOを1、牛乳を1で割る。先ほどの黒糖ミルク酒がほろ苦になったので高級な大人のコーヒー牛乳って感じに。風呂上がりにジョッキで飲みたいカクテル。
黒糖ゴールドラムコーヒー
ラムを使ったカクテルを考えてみた。ホワイトラムよりゴールドラムやダークラムで割ると良さげな気がしたので宮古島の多良川のフランス向けに生産しているバーボンカスクで寝かせたラムを使ってみた。
ゴールドラムを1、コーヒーを1、KOKUTO DE LEQUIOを1をビルド。
ゴールドラム、コーヒー、黒糖リキュールの3つの良さが全てバランスよく混ざり合っている一杯。
南国の黒糖エスプレッソマティーニ
エスプレッソマティーニをアレンジしてみた。沖縄の黒糖リキュールに合わせるウォッカは暖かい場所で造られているウォッカがよいと考えてマウイ島のオーシャンオーガニックウォッカを使用。
オーシャンオーガニックウォッカを1、エスプレッソを1、KOKUTO DE LEQUIOを1をシェイク。
サウスアイランド・ミネラル
昔、新宿のベンフィディックで鹿山さんが作ったアイラの海をイメージしたカクテルをアレンジ。
ベンフィディックではアイラウイスキーに、昆布をインフュージョンしたウォッカにカカオリキュールと旨味ビターズを使用していた。
以前、自宅で再現したときは1週間ほど利尻昆布をウォッカにインフュージョンしたが、今回は用意していないので、そのままのウォッカを。カカオリキュールの代わりにKOKUTO DE LEQUIOを使用。
ラフロイグ30ml、ウォッカ10ml、KOKUTO DE LEQUIOを1tsp、旨味ビターズを2ダッシュをステア。
沖縄の海と土壌のミネラルを感じられるカクテル。
この後、黒糖エスプレッソジントニックを作ってみようと思うけど、心地よく酔えたので一旦、昼寝。
黒糖エスプレッソジントニック
そして昼寝からの目覚めの一杯。
ジン20ml、エスプレッソ25ml、KOKUTO DE LEQUIO20ml、ライムをトニックウォーターで満たして完成。
ほろ苦の中に酸味と黒糖リキュールのミネラル感ある甘みが美味い。
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