Hoi Tod Chaw-Lae หอยทอดชาวเล-ทองหล่อ(ホイトード・チャウレー)に、หอยทอด(ホイトード) を食べに行った。
หอยทอด(ホイトード) はหอย(ホイ)が貝、貝類で、ทอด(トート/トード)が揚げるという意味なので หอยทอด で「貝の揚げ焼き」という意味になる。

店名にも หอยทอด(ホイトード) と入っているので、当然メニューにもそのまま載っているのだろうと思っていたが、実際に見ると หอยทอด(ホイトード) という表記はなかった。代わりに並んでいたのは、ออส่วน(オースワン) と ออลั่วะ(オールア、またはオールュアー) だった。
調べてみると、หอยทอด(ホイトード) は、先にも説明したように牡蠣やムール貝を使った揚げ焼き系の料理全体を指す大きなくくりの名前で、その中にออส่วน(オースワン) は牡蠣を卵とやわらかい生地でまとめたしっとり系、ออลั่วะ(オールア) はそれをカリッとした生地と組み合わせたクリスピー系という仕立ての違う料理名だそうだ。
そもそも หอยทอด(ホイトード) 自体も、もともとはタイ固有の料理というより、中国南部、とくに福建や潮州系の牡蠣オムレツ文化がタイに入って広く親しまれるうちに独自の形に発展してきたとされている。台湾にも蚵仔煎(オアチェン)という牡蠣オムレツがあるが、これも同じく中国南部から伝わった料理のようだ。


今回その ออส่วน(オースワン) と ออลั่วะ(オールア) の両方を食べてみた。
ออส่วน(オースワン) は、やわらかい生地と卵の中に牡蠣の旨味が溶け込んだしっとりしたタイプ。
一方の ออลั่วะ(オールア) は、カリッとした食感が前に出るタイプで、同じ系統の料理でも印象はかなり違っていた。


この店を訪れたのには、もうひとつ大切な理由があった。 実はここ、今から17年前に「パッタイが美味しい店」として、タクシーの運転手に連れてきてもらった思い出の場所だったのである。
当時のブログ記事を読み返してみると、そこには当時の自分の足跡が克明に記されていた。アユタヤからバンコクへ戻った昼下がり、まずお目当てのパッタイを平らげた。すると、隣の席で運ばれてきた牡蠣料理があまりに旨そうで、思わず追加注文してしまったと。
当時の自分は、その料理が何かも分からずに口に運んでいた。 記事の最後には「ネットで調べたらオースワンという食べ物らしい」という一文を添えていた。
しかし、今回の再訪は違った。 17年の歳月を経て、私の食に対する探究心は明らかに深化していた。かつては「美味しい」という感動と「名前」を知るだけで満足していた自分が、今ではその料理が持つ背景や歴史的文脈までを知りたがっている。
単なる「旨い牡蠣料理」という曖昧な記憶は、今回、「オースワン(とろとろ)」と「オールア(カリカリ)」という明確な分類、そして潮州料理としてのルーツまで知ることができた。
17年前、ただ「パッタイの名店」として記憶に刻まれたこの場所は、時を経て、私自身の変化を教えてくれる場所へと変わっていた。
そんな私の変化とは対照的に、17年前と全く変わらない光景がそこにはあった。 大きなボウルに敷き詰められた氷の上で、出番を待つ食材たち。
そして、店を去り際、吸い寄せられるようにその光景にカメラを向けている自分。 「帰り間際に食材を撮影する」という私の行動もまた、17年前から少しも変わっていなかった。 深化した探究心と、変わらぬ好奇心。その両方を抱えながら、私は再びこの店を後にした。






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