各都道府県の最古のコースはこちら「47都道府県最古のコース」をご覧いただくとして、 このページでは現在、存在しない失われた都道府県最古のコースの中から東日本のコースをピックアップして紹介する。
福島県最古のコース
福島県最古のゴルフコースは、1961年(昭和36年)開場の「福島ゴルフ倶楽部 民報コース」だと思われがちだが、その7年前の1954年に水石山の山頂に造られた「水石山ゴルフ場」というコースがある。現在は公園になっているが最新の空撮画像を見るとゴルフ場の名残がわかる。近くに行くことがあれば訪れてみたい。
水石山公園の上空からの写真(提供 国土地理院)

水石山ゴルフ場が福島県最古のコースだと思っていたが、更に古くから福島県ではゴルフがされていたという記録がある。
それは、現在の会津磐梯カントリークラブがある大野ヶ原(別名:鳥狩原)で昭和天皇が皇太子時代の1924年(大正13年)に草原を刈り、「鳥狩原ゴルフ場」としてゴルフをしたという記録がある。これを東北ゴルフ発祥の地として会津磐梯カントリークラブの1番ホールに石碑が設置されているようなので、いつかこちらも訪れてみたい。
2024年11月に福島県いわき市を訪れたので水石山ゴルフ場跡に行ってみた。
群馬県最古のコース
群馬県最古のコースは戦後に一番最初に造られた「太田ゴルフ場」である。富士重工の前身の中島飛行機の太田飛行場が終戦と共に米軍が接収。その飛行場横に米軍が1946年に造った。接収が終わった後も1987年までゴルフ場があったが、現在は、スバルの工場となり完全に姿を消している。
太田ゴルフ場があった場所の現在の上空からの写真(提供 国土地理院)

1987年頃の上空の写真には、はっきりとゴルフコースが撮影されている(提供 国土地理院)

これを見ると完全にスバルの工場内の敷地内に埋もれてしまっているのがわかる。
千葉県最古のコース
千葉県最古のコースは1926年に開場した「武蔵野カンツリー倶楽部六実コース」である。
大谷光明設計で現在の松戸市六高台あたりに造られた。武蔵野CCは1931年に現在の下総航空基地 あたりに藤ヶ谷コースを増設し、日本初の36ホール所有する倶楽部になったが1944年に両コースとも陸軍に強制接収されて閉鎖された。藤ヶ谷コースの設計は赤星六郎が担当していたので残っていれば大谷光明と赤星六郎が設計した2コースを所有する価値ある倶楽部になっていたと思うので残念である。古い航空写真を調べてみたが写真自体みつからなかった。
東京都最古のコース
東京都最古のコースは1914年(大正3年)にG.G.ブレディとF.E.コルチェスターの設計で駒沢に造られた「東京ゴルフ倶楽部駒沢コース」である。こちらの記事に詳しく取り上げている。
神奈川県最古のコース
神奈川県最古のコースは1906年(明治36年)に根岸競馬場の中に造られた「根岸ゴルフ場」である。こちらの記事に詳しく取り上げている。
富山県最古のコース
富山県最古のコースは1935年(昭和10年)に大川寺公園に6ホールのコースを作ったという記録がある。
コース名などの情報はなく、「富山県のゴルフの歴史は、大川寺公園にその黎明を見ることができる。東京から赴任した内務省の役人を中心に、公園の草っ原に6ホールのコースを設営し、クラブを握ったのである。 歴史的に見ても、日本海側で唯一であり、富山県のゴルフの原型が、ここに見られる。」と呉羽カントリークラブのホームページに記載されている。
続いて京都府、島根県、広島県、高知県、福岡県、熊本県、宮崎県、沖縄県と続くが長くなったのでここで一旦区切って、西日本編として別の記事にする。
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